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三菱車事故:運転者らへの当時の処分妥当 警察本部結論
                            毎日新聞 2004年7月15日 15時00分
 三菱ふそうトラック・バスによる欠陥隠ぺい問題で、同社がリコールや改善の対象とした
大型車による13件の死傷事故について調査していた10都府県の警察本部は、いずれも事
故当時に適用した運転者らへの処分に見直しが必要な点はなかったとの結論をまとめ、警察
庁に報告した。

 警察当局は、リコール対象車と知りながら走行を続けて人身事故などを起こした場合には
、管理者やドライバーの刑事責任を問うことがあると警告している。

 13件の事故は、94年4月から昨年2月までに発生した。警察庁は今年6月、警視庁の
ほか、神奈川、静岡、岐阜、奈良、宮城、山口、愛媛、大阪、兵庫の各警察本部に事故処理
の内容や運転者の処分が適正だったかどうか再調査を指示した。

 このうち、人身事故として運転者が刑事処分されていたのは5件。

 山口県熊毛町(現周南市)で02年10月、高速道路を走行中のトラックからプロペラシ
ャフトが脱落して暴走した事故は、山口県警が死亡した男性運転手(当時39歳)を道交法
(安全運転義務)違反容疑で書類送検(不起訴処分)していた。
 今年5月に同車種のクラッチ部品に欠陥があったことがわかった。

 再調査の結果、高速出口の手前3.6キロ付近で部品が脱落した際、運転手が異変に気付
いて速度を半減させていた様子が目撃されていた。
 このため県警は、運転手は部品の脱落原因を理解することは不可能だったとしても、異変
を感じた時点で停止させて車両の状態を直ちに確認すべき義務があったと判断。
 走行を続けて事故を起こしたことに対する当時の処分に問題はないとした。

 同県警などはこの車両の欠陥隠しについて捜査し、三菱の幹部4人が運転手を死亡させた
業務上過失致死罪で起訴されている。

 また、東京都大田区の都道で昨年1月、4トントラックがライトバンに追突し、男性が首
に1週間のけがを負った事故は、警視庁は当時、「前をよく見ていなかった」と供述した運
転手を業務上過失傷害と道交法(同)違反容疑で書類送検(起訴猶予)した。

 この車種のトラックも部品の欠陥が発覚したが、運転手は再調査に対し、「前をよく見て
いなかった」と証言を変えなかった。

 人身事故以外の8件については、単独の物損事故や事故の届け出がなく、運転者の処分は
行われておらず、見直しの必要はないと結論付けた。【窪田弘由記】

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