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車載監視カメラを、国交省が導入方針
                            朝日新聞 04/07/06
 交通事故などの衝撃を感じると運転席から見えた事故前後18秒間の映像や速度を記録す
る「ドライブレコーダー」をトラックに取り付け事故原因を科学的の分析する制度を導入す
る方針を国土交通省が固めた。

 速度や高度を記録して航空機事故分析の決め手となるフライトレコーダーの自動車版で、
三菱自動車大型車のリコール隠しを受け、事故の原因究明に役立てる狙いだ。今夏から一部
のトラックで記録を検証する実験を始める。

 交通事故調査は、車やスリップ跡など残された証拠が中心だが、02年10月に山口県で
起きた三菱自動車製大型車の衝突事故のように、製造上の欠陥による場合は難航するため、
同省はレコーダー記録が有効とみている。今秋から試験運用を始める自動車メーカーのOB
による「リコール調査官」制度にも活用し、レコーダー記録を分析させる。
 将来的にレコーダーを営業者に義務付ける方向で検討中だ。

 レコーダーはバックミラーほどの大きさ。小型の広角レンズが内蔵されフロントガラス付
近に付けると運転席から見える景色がほぼ撮影できる。内蔵されたカード型の記録媒体をパ
ソコンなどで再生できる。

 日本交通事故鑑識研究所が開発したレコーダーでは、映像に加えて速度も記録。内臓のセ
ンサーが衝突や旧ハンドルで生じる衝撃を感知すると警報音が鳴り、前後18秒の映像、速
度、衝撃を記録媒体に書き込む。
 すでに関東や関西の一部のタクシー会社が導入し、「事故原因の分析に役立った」「記録
に残ることを警戒し、危ない運転をしなくなった」といった効果が出ているという。

 国交省は今夏、市街地の走行が多い小型トラック約50台、路線バス約10台、タクシー
約200台にレコーダーを装着。データを集めて事故原因分析や安全運転のためのマニュア
ルづくりを年度内に進める方針だ。

 山口県の事故では、クラッチ系統の欠陥が当時の警察の捜査では判明せず、県警は運転手
を道路交通法(安全運転義務)違反容疑で被疑者死亡のまま書類送検。三菱側は今年になっ
て欠陥を認めリコールを届け出た。

 国交省は「こうした事故を起こした車がレコーダーを装着していれば事故の直前にどんな
運転が行われていたかをレコーダーの記録から分析することで、原因究明が進む」と話す。


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