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踏切横断「止まらずOKに」 自民有志が法改正検討 
                            朝日新聞 02/05 10:16
 「遮断機が開いているのに、踏切では止まらなくてはならない?」。踏切手前での一
時停止を義務づけている道路交通法の改正を、自民党の議員グループが検討している。
 交通渋滞の緩和や排ガス削減が目的だが、警察庁や国土交通省は安全性への懸念から
慎重で、党内にも異論が少なくない。早ければ今国会に改正案を提出したい考えだが、
支持はどこまで広がるか――。 

 自民党の「踏切問題協議会」(会長・宮路和明衆院議員)が、01年秋から踏切事故
の分析や海外視察などを重ねてきた。踏切前の一時停止と安全確認を義務づけた道交法
33条1項を「注意しながら徐行で通行する」と改めたいとしている。 

 宮路氏らによると、踏切前の一時停止を義務づけているのは、世界で日本と韓国だけ
。止まらないようにすることで、交通の流れは1.7〜2倍スムーズになり、省エネ効
果も原油換算で年間51万キロリットルにのぼるという。
 35万世帯の排出量に匹敵する年間118万トンの二酸化炭素削減も見込まれ、京都
議定書の発効を控え、「温暖化対策の切り札になる」ともアピールしている。 

 安全面では、踏切事故の原因は遮断機を無視した進入や踏切内でのエンストが大半で
、一時停止をしなかったことによる事故は少ない、と分析。ノンストップの方が素早く
踏切を渡れ、かえって安全になるとしている。 

 一方、警察庁は「踏切事故は致死率が非常に高い。現在の安全性を維持できるか懸念
している」(交通規制課)と慎重だ。
 国交省も全国3万5895カ所(03年度末)の踏切のうち、4173カ所では遮断
機も警報機もないことを指摘。「民家のブロック塀や林などで見通しが悪い所が多い。
 一時停止して左右確認をしないと危ない」(鉄道局安全対策室)と否定的だ。 

 自民党内にも「一時停止義務のない欧米の方が日本より踏切事故が多い」(若手議員
)などの反対論がある。法案提出にこぎつけるまでのハードルは高そうだ。 



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