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長男死亡事故、父親の検察事務官も原告に 損害賠償訴訟
                            毎日新聞 2004年6月22日 15時00分
仙台市内の交通事故で死亡した国立大2年の長男(当時21歳)の母親が、不適切な事件処
理で精神的苦痛を受けたとして、国と宮城県に90万円の賠償を求めた訴訟で、約10年の
交通捜査経験を持つ父親の検察事務官も22日、新たに提訴した。
これまで自分の立場を考慮し、妻だけが原告になっていたが、「自分も原告にならないと、
違法捜査を認めたことになる」と、現職のまま原告になる決意を固めた。

事務官の妻が今年1月、神戸簡裁に提訴。訴状によると、長男は99年11月、仙台市青葉
区の道路で対向の市営バスと正面衝突。
県警は00年3月、センターラインをはみ出したとして長男を道交法違反容疑で書類送検し
、仙台区検は容疑者死亡で不起訴とした。
一方、バス運転手が業務上過失致死容疑で調べられることはなかった。

しかし、運転手を相手に起こした別の民事訴訟で、運転手は「バイクの外側で四輪車が並走
していた」などと実況見分調書にない事実を証言。
運転手の視認距離や対向車の発見可能地点なども測定されていないなど、調書の不正確さも
浮き彫りにした。

事務官は当時、検察側に実況見分のやり直しを求めたが、認められなかった。「運転手を捜
査する気持ちがあれば、いいかげんな実況見分はしないはずだ」と捜査経験をもとにそう思
った。

所属組織を相手にした訴訟だが、事務官は「明らかに違法捜査。
原告となって自ら尋問して真相を知りたい」と話す。職場では提訴に疑問視する声もあるが
、「私は子どもを失った一人の父親。傍聴席にいるのを怒る息子の声が聞こえそうです」と
語った。【田中謙吉】


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