全国交通事故遺族の会
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 加害者の実名公表問題
                            
 加害者の実名公表について

 本HPでは、新聞のニュース記事を一字一句違えずに掲載しています。
 交通事故関連のニュースには、加害者の実名が公表されていることがあります。この記
 事を正確に転載していますので、結果として加害者の名前などが本HPに載ることにな
 ります。 
 これに対して、一部のHP訪問者から、加害者の人権問題から実名は伏せるべきだ、と
 いう意見が寄せられることがあります。

 この問題には、実名公表の是非と、加害者の人権やプライバシーについての問題がある
 と考えられます。


 実名公表の是非

 新聞社が実名を公表するのは、警察の発表に加害者の名前があるからです。
 また、そもそも警察が加害者名を公表するのは、交通事故といえども、道路交通法もし
 くは刑法のれっきとした犯罪の犯人である、との認識があるからです。
       
 03年7月青森県警は、軽微な事故加害者の実名公表を自粛したいとの方針を発表しま
 したが、最終的には現行通り実名公表を今後とも継続して行くことを確認しました。
 まだまだ日本の世論では、ここまで加害者に甘くないことが証明されました。
       
 台湾でテレビニュースを見ていましたら、死亡事故の加害者が、警察署の外のフェンス
 に手錠姿で晒し者にされていました。
 手錠というだけでモザイクのかかる日本との違いに驚かされたことがあります。
       
 実名公表は、犯罪者にたいする社会的な制裁、第三者への注意の喚起情報と考えること
 ができます。事故なんだから仕方がない、という考えには決して同調できません。

 交通事故は道交法を守らなかったり、注意を怠ったことで発生します。
 事故を起こせば、こういうペナルティーがあるということを、もっと徹底するべきだと
 考えます。
 なぜなら厳罰化が、事故防止に実効性があることは昨年制定された刑法「危険運転致死
 傷罪」で完全に証明されています。

 そういう意味で、私たちは、実名公表は必要だと考えています。


 加害者の人権問題

 加害者の人権への配慮は、文化度の高さの証明であるとも言われています。

 今の日本では交通事故を起こして、人の命を奪ったりケガをさせても、刑事犯として起
 訴されるのはせいぜい10%程度の低起訴率です。
 また、例え起訴されたとしても、そのほとんどは略式起訴による罰金刑か、執行猶予つ
 きの判決ばかりです。
 皮肉をもって表現すれば、日本の交通事犯は、もっとも人権を配慮され、厚遇されてい
 るのです。

 一方、交通事故には損害賠償保険があるとはいえ、その実態は示談代行制度の上にある
 ことを考えると、遺族が考えるほど、加害者が社会的制裁を受けているとは思えません
 。
       
 通夜にも葬儀にも来ない加害者、事故車で葬儀会場に乗り付けた加害者、被害者に落ち
 度があると言いふらしたり、インターネットで中傷した加害者など、現実は被害者ばか
 りがワリを食っています。

 すなわち、加害者の人権を取りざたする以前に、被害者の人権は著しく蹂躙(じゅうり 
 ん)されているのです。
 加害者への人権は、被害者への十分な配慮があった上で論じられるべき問題かと考えま
 す。


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